太極拳の型

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Q
ネット上で色々な老若男女がそれぞれ太極拳の型を表演してる動画がありますけど
必ず〇〇式と名前があって
全員が決められた型をやっていて
誰かオリジナルの創作の技の表演はしないですか?
普通は右に動く所を左にしたり
1 回突く所を2回突いてみたり
ダンスだったら創作ダンス
歌だったらオリジナルソング
楽器だったらギターアレンジ
料理だったらアレンジレシピ
イラストだったら描いてみた
車だったらカスタマイズ
こういう自己流の何かをやってみた系の動画は
ネット上に沢山あるのに武術をやってる人は
オリジナルの型はやらないですか?

A
競技の方の太極拳は詳しくありませんが、『自選難度競技』というものがあるらしく、ざっくりルールに目を通した感じでは、フィギュアスケートみたいな感じで技を組み立てられるのではないかと思われます。
競技以外ですと、私の知る達人の一人は、完全にアドリブで型を練ったり…いや、あれはもう練習ではないのかも?…オリジナルで作った太極拳を指導したりしています。
既にある様々な太極拳の流派も、陳家溝に伝わっていた武術が世に広まっていくうちに派生したものなので、ある意味、全部オリジナルな太極拳です。
でも、「型を変えるなんて、けしからん!」という意見も、もっともなのです。

太極拳の型は水の流れのようなものなので、やる度に変化して当たり前とも言えます。
「人体の60%が水分」なんて言われてますが、未熟な内は水のように動くのは難しい状態です。
なので、川の流れに晒された石の角が削られて丸くなるように、まずは型の流れを通して、心身の『角』を取って滑らかにする必要があります。
このレベルで好き勝手に動いていては、何の意味もありません。
逆に、達人レベルまで行くと、ほぼ『水』な状態になるため、『他人の作った川の形(既存の型)』の方に、角のような「不自然さ」を感じるのだと思われます。
まぁ、私個人は到底そのレベルではないので、あくまでも想像でしかありませんが…



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